理事長 ご挨拶

日本ストレスマネジメント学会のさらなる発展を目指して
              嶋田 洋徳(早稲田大学)


このたび2017年4月から,理事長を務めさせていただくことになりました。歴代理事長をお務めいただいた山中寛先生,冨永良喜先生はじめ,多くの先生方の想いが込められた学会を引き継がせていただくことを,大変光栄に感じるとともに,責任の重さを感じている次第です。もとより微力ではありますが,私なりに精一杯努力する所存でおりますので,どうぞよろしくお願いいたします。

 今期の常任理事としては,津田彰先生(総務委員長:久留米大学),藤原忠雄先生(倫理委員長:兵庫教育大学),清水安夫先生(研修委員長:国際基督教大学),一瀬英史先生(実践研究推進委員長:山梨県総合教育センター),上地広昭先生(財務委員長:山口大学),矢島潤平先生(広報委員長:別府大学),岡村尚昌先生(編集委員長:久留米大学),小関俊祐先生(事務局長:桜美林大学)の8名の先生方が選出されています。そして,約30名の理事の先生方に各委員会委員をご担当いただきながら,学会運営を行わせていただくことになります。いずれの先生方も,研究,実践の両面に精通しておられることから,私自身も非常に心強く感じております。

 本学会の名称である「ストレスマネジメント」というターム自体は,実感として,もう生活の場の日常語として定着しつつあるように思います。これは,この領域に携わる多くの研究者や実践者の成果の賜物であると思います。そして,震災をはじめとする自然災害や,大きな事件・事故等に対する「心のケア」としての社会的ニーズが,それを後押ししていることは言うまでもありません。国家資格としての公認心理師時代を迎え,学会に求められる役割はますます大きくなっていくことが予測されます。

 私の周辺では,昨年度,東京都教育委員会で「マイ・ライフ・デザイン」という「自分らしく輝くための教科・科目」として,都立高等学校の学校設定教科・科目用の教科書を作成することになり,その執筆に携わる機会をいただきました。非常に斬新な名称の教科・科目ですが,その内容は,大きく「ストレスマネジメント」と「キャリアデザイン」の2編で構成されています。残念ながら,「ストレスマネジメント」の部分の総称は,学校現場にとっては「ソーシャルスキル」の方が浸透しているということで,最終的に「ソーシャルスキルとセルフマネジメント」という見出しになってしまいましたが,章のタイトル以下には,「ストレスマネジメント」というタームが使われています。

 また,職域においては,2015年末から一定の事業所に義務づけられた「ストレスチェック制度」も,最初の1年が経過し,ご自身のチェック結果を実際に手にされた方も多いかと思います(しかしながら,チェックした後,実際にどうすればよいのかに関しては若干の混乱が見られるようです)。それ以外の領域においても,ストレスマネジメントのニーズに関しては,枚挙に暇がありません。このように,日頃から医療現場,心理臨床現場,学校現場等に携わっている方はもちろんのこと,そうでない方にとっても「ストレスマネジメント」は確実にごく身近なものになってきています。

 これらを含めて,前理事長の冨永先生からは,多くの課題と向かうべき方向性のご示唆をいただいております。それらにすべて取り組むことは困難であるとしても,可能な限りひとつひとつ取り組んでいきたいと考えております。そのためには,学会員の皆様のお力添えが欠かせません。学会員の皆様との情報交換を踏まえて,学会としての社会的責務を果たしながら,学会員の皆様にも実りの多い運営を試みたいと考えております。今後とも何卒ご高配のほどよろしくお願い申し上げます。 (2017年4月8日)